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第76回 カンヌ国際映画祭 正式招待作品「ゆ」

■ 映画の舞台は「草津鉱泉」さん

パリ在住で富山県出身の短編映画監督・平井敦士さんがつくられた映画「ゆ」が、第76回カンヌ国際映画祭において監督週間部門正式招待作品となり、この度富山市で凱旋上映がされました。

映画の舞台となったのは富山市内にある「草津鉱泉」さんで、当社とは縁の深いお客様でしたが、昨年ご主人が他界されて廃業されていました。

「草津鉱泉」さんは昔懐かしい銭湯の雰囲気が残っていて、壁には大きな富士山の絵が描かれていました。

平井監督がその「草津鉱泉」さんに目をつけて撮影をお願いしたところ、1年くらいボイラや設備を動かしていないことと、奥さんだけではお風呂を沸かすことができないことから、当社に連絡を頂きました。

当社が伺って実際にお風呂を立ち上げてみたところ、大きなトラブルもなく無事立ち上げることができ、平井監督にレクチャーさせていただきました。

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「ゆ」上映チラシ2 (002)

■ 礼儀正しく、真っすぐな、平井監督

平井監督には、撮影までの1ヶ月くらいは数日に1回のペースでお風呂を沸かすことをお奨めしました。

レクチャーした後、平井監督から当社対応費用のお支払について打診をいただきましたが、このきっかけを頂けなかったら草津鉱泉さんが廃業されたことやご主人が他界されたことも知り得なかったので

「費用は結構ですので草津鉱泉さんの最後の思い出として良い映画を作ってください」と辞退させていただきました。

平井監督のお人柄とこの映画にかける熱い思いをお聞かせいただき、帰り道は何となくすがすがしく、映画が完成したら見に行こうという気持ちになりました。

平井監督から当日のうちにお礼のメールを頂き、さらに数日後におしゃれな洋菓子を送っていただきました。

その後しばらくして再度メールを頂き「協力企業としてホクネツ株式会社をのせさせていただいてもよろしいですか?」と大変ありがたいお話を頂きましたので、お言葉に甘えてお願いさせて頂きました。


■ 映画「ゆ」観てきました。

映画の完成のお知らせを頂き試写会にご招待いただきました。

試写会には当社のBOサポートグループリーダーがお邪魔させていただき、私は後日の上映の際に予約をして家族と観に行きました。

とても20分の映画とは思えないくらい長く感じました。

全体的には静かで、懐かしく、さみしさも漂う素敵な大人の短編映画でした。

古き良き時代が少しずつ変わってゆく中で、ご多分に漏れず古いスタイルの銭湯も無くなっていくさみしさを感じて、映画を見ながら少年時代に心がタイムスリップしていました。


■ 平井監督へ

草津鉱泉さんを通じていただいた良きご縁を私たちはこれからも忘れません。

ホクネツ株式会社はこれからも影ながら平井監督のご活躍を祈念しております。

また、良い映画をおつくり下さい。

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