依頼内容/ 再生油の燃焼性確認試験 | 試験機/ 当社試験機 中圧・高圧噴霧式バーナ |
使用燃料/ 廃タイヤ生成油・プラスチック生成油 | 試験会場/ ご依頼会社様敷地内 |
再生油プラントで抽出された油の燃焼試験のご依頼をいただきました。
■ 普通のバーナでは燃やせない生成油
廃タイヤや廃プラスチックから抽出された油で精製していないものをそのまま燃焼させたいというご依頼です。
これまでは汎用の油圧噴霧式バーナーを使用されていましたが、2週間毎にオイルポンプを交換したり、数時間毎にバーナー清掃する必要があり継続使用ができない状態でありました。



■ 継続して燃焼できるバーナーを探しています…
当社がご用意したのは、以下の2種類のバーナーです。
① 中圧噴霧式/自然通風型/ダイレクト点火式
② 高圧噴霧式/強制通風型/ダイレクト点火式
■ 点火・燃焼性のマッチングがよい中圧噴霧式バーナー
試験油は引火点が非常に高く水分も含まれているにもかかわらず、自然通風型ではダイレクト点火がスムーズにできました。

通常は点火用ガスパイロットバーナーの使用が不可欠ですが、この方法ではうまくいくようです。
液だれ(大気解放の場合に炎の下に未燃油が飛散する現象)も全くなくお客さまも大変驚かれておられました。
■ 点火遅れしがちな強制通風型
強制通風では冷たい風が通過するため、引火精度が落ちて着火遅れしがちでした。
ただ燃焼性は大変よく、中圧噴霧式同様に液だれもありませんでした。
消火の際に構造上の問題で白煙が多く発生しました。

■ 設置場所は炉圧が陽圧となる条件
実際にバーナの設置場所となる環境として炉内圧が+0.3kPaとなるため、自然通風型の採用はできません。
したがって強制通風型での選択となりますが、着火遅れと消火時の白煙発生の問題をクリアする必要があります。
ただ、このあたりは経験上対応策がありますので問題ありません。


■ 担当者からのメッセージ
再生油のみならず、クローン燃料、エタノール、水素、酸素富化など、いろいろな燃焼試験のご依頼をいただき対応しております。
これまで当社にて実施した多くの試験内容については、ご依頼主様との機密保持契約により外部への情報漏洩を防いでおります。
CO₂削減が叫ばれる中において、未来の燃料転換の必要性に備える目的での試験依頼が多く、当社では試験後のバーナー購入を条件にせず、ただ純粋に試験のみのご依頼を受け付けておりますので、お気軽にご相談ください。
関東ベース/新村