るつぼ式銅溶解炉 / ガスバーナ更新(福島県)

対象装置/ つるぼ式銅溶解炉 (福島県)選定バーナ/ ノンリンケージ式比例バーナ LS3(コロナ社製)
燃焼制御/ 比例制御(INV+高性能モーターバルブ)バーナー能力/ 465kW(400,000kcal/h)

るつぼ式溶解炉にて優れた性能を発揮するLSバーナーをご採用いただきました。

■ 従来のるつぼ式溶解炉で選定されるバーナたち

従来の小型中型のるつぼ溶解炉で多く採用されているバーナーは、輝炎式パッケージバーナー(通常仕様)と排熱回収型レキュペバーナー(省エネ仕様)となります。

通常仕様として採用される従来のパッケージバーナーは価格は安価でありますが、輻射熱効果を重視するあまりメラメラと輝炎になる機種選定や調整がされていることが多く、これは溶解効率が悪いだけでなく、加熱中の新品るつぼを内側から見ると炎が通過した部分のみ局部的に赤熱しているため、るつぼの短寿命化が実際にみられているのが現状です。

省エネ仕様としては、排ガス熱を回収し燃焼空気を温める方式しかありませんが、こちらについては効果は抜群ですが、設置スペースの拡大、バーナー本体が過熱状態、別置供給ユニットが必要、採用コストの増加といったデメリットもございます。

■ 当社がLSバーナーをるつぼ溶解炉で推奨する理由

LSバーナーは、燃焼噴射スピードが最大80m/sとパッケージバーナーとしては驚異的に速く、ターンダウン比が大きいことが特長となります。

るつぼの下部に勢いよく火炎を噴射することでグルグルと回転しながら上昇し、るつぼが均一に赤熱し、滞留時間が長くなることで、従来のパッケージ式と比較して排熱回収能力がUPして、従来のパッケージ型バーナーと比較して約15~20%の溶解時間の短縮が実績としてみられています。(=省エネ効果)

また、ノンリンケージ式比例制御のためバーナー回りに駆動するものがなく、またパッケージ型のためユニット設置が不要で可傾炉にも採用しやすくなります。

価格は、従来型パッケージバーナ < LSバーナ < 排熱回収バーナ といった立ち位置となります。

■ 担当者からのメッセージ

LSバーナは、炉メーカー様に溶解炉でご採用いただいてからすでに納入実績は40台を超え、その効果は炉メーカー様だけにとどまらず、ユーザー様からも多数お喜びの声をいただいております。

古い溶解炉でよくみられる中圧供給型のプレミックスバーナーは、東北地区などで広くご使用されており、溶解性能は抜群だが、安全性に乏しく、メンテナンス対応に苦慮されているお客さまが多いです。

従来のパッケージバーナでは、その溶解性能に対抗できるものが無くお客様も仕方なく使用し続けておられる方が多いようですが、LSバーナーの登場により安全性と溶解性能の2つの向上に加えて、更新費用も大幅に抑えられることから、多くの東北地方ユーザー様にお喜びいただいております。

ぜひ、LSバーナの効果を実感いただければと思います。

北陸BASE / 田下